糸井重里いわく、「文章を書き続けるコツ」とは、そのままの自分で書くこと。
糸井重里が毎日書くエッセイのようなもの「今日のダーリン」
で、文章を書き続けるコツについて教えてくれています。
ちょうど、家入一真さんの対談
しょせんメルマガなんてディナーショー?―やまもといちろう×家入一真対談【後編】 で、
家入さんが「メルマガ書いてると、書くことが無くなっちゃうんですよね~」
と発言していたこともあって、食い入るように読んでしまいました。
実に味のある回答でした。
どうすればいいのかがわかったのは、
何年か過ぎてからだったような気がします。
ひとつは、「じぶん」が書くしかないとわかったこと。
もうひとつは、「いいこと」なんか書くなよと、
じぶんに教えてやれたこと。
たいしたことない人間だから、
たいしたことないことを書く。
それ以上のものに見てもらいたいなら、
それ以上の人間になるしかない。
当たり前といっちゃー、当たり前。
でも、文章で書かれると、ハッとします。
結局、文章に現れるのは、
自分の在り方。
ウソをつこうが、
背伸びしようが、
見栄をはろうが、
読む人には筒抜けなんじゃないかな。
以下は、完全引用版です。(だって、アーカイブされないからだもん!「ほぼ日」さん、アーカイブしてくださいよぉ~!)
・たまたま、このところ、
「ほぼ日、毎日よく書くことがありますね」
と言われることが多かったので、
じぶんでも「そういえばそうだな」と思いました。
‥‥とね、こんなふうに書きはじめることが、
毎日なんとか続くコツなのかもしれません。
「ほぼ日」をはじめたばかりのころは、
ほんとに困ってしまいました。
窓の外をぼんやり眺めながら、
「なんか書くことないものかなぁ」と、
書くことがやってくるのを待っていました。
それは雨ごいのようでもありました。
でも、それは「来ない」。
だって、じぶんがじぶんの手で書くものなんだから。
待ってなければ、「来る」ことはあるんですけどね。
待ってるところには、「来ない」です。
じゃ、どうすればいいのかがわかったのは、
何年か過ぎてからだったような気がします。
ひとつは、「じぶん」が書くしかないとわかったこと。
もうひとつは、「いいこと」なんか書くなよと、
じぶんに教えてやれたこと。
たいしたことない人間だから、
たいしたことないことを書く。
それ以上のものに見てもらいたいなら、
それ以上の人間になるしかない。
こんな当たり前のことがわかるまで、
けっこう長い時間がかかるんです。
しかも、いまでも、たまに欲がでたりしてます。
「梅干し酸っぱかった」でも、かまわないんです。
「梅干し酸っぱかった」という話を、どうするか‥‥。
どうしょうもない、と思ったら、それはボツ。
そういうことを、毎日やっていくというわけです。
コツとも言えないけれど、そういうことなんですよね。
あと、たぶん、ぼくは「おしゃべり」です。
そうでないと、続かなかったという気はいたします。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
ま誰も、毎日なにか書きたいなんて思ってないでしょうが。
インターネット的 糸井重里 著
11年前に、すでに現代社会を予見して「ほぼ日」を始められたイトイさんの卓見に驚き、感激した本です。
文章術についても、そこから導き出し、「読みやすいような話し言葉で書くべき」といったことをすでに提唱されています。僕はこの本を読んで本当に良かったです。数年に一度、読み返したくなります。絶版ですが、機会があったらぜひ読まれてみてください。
ボールのようなことば。 (ほぼ日文庫) 糸井重里 著
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